米国発
21世紀の有望ニュービジネス −4−
医療センサー付きシャツ −ビボメトリックス社、センサテックス社
カリフォルニアのビボメトリックス社では、「ライフシャツ」という医療センサーつきジャケットを開発。心拍数、呼吸、血圧など30以上の測定値をモニターすることができる。
患者のデータは、ハンドヘルドコンピューターのフラッシュカードに記録され、暗号化されて同社のデータセンターに送付される。データは分析後、臨床試験や医師用にレポートが作成される。同社では14の特許を取得済みである。
まずは製薬会社の臨床実験向けに売り込む予定だ。その後、睡眠障害、ぜんそく患者や卒中経験者などの慢性病患者向けにも医療機関に利用を促す。
もう一方のセンサテックス社では、同様のTシャツ「スマートシャツ」を開発。電子光学繊維を一般繊維に織り込み、各種ワイヤレス技術を用いてデータを送信する。医療用だけではなく、乳児や子供、老人、運動選手、消防士、戦場での兵士モニター用にも販売される予定である。スマートシャツは、元々、海軍の依頼でジョージア工科大学が開発したものを同社がライセンスした。
こうしたシャツが登場しているのは、在宅ケアが増えたのが一因であるが、既存のモニターシステムよりも安価であるというメリットがある。
有元美津世/ダイヤモンド社「しんきん経営情報」誌 2001年9月号掲載
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