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増加の一途をたどるスパム対策として、カリフォルニア州では、先月初めて州のスパム規制法に基づき、州内のスパム業者を提訴した。今後も摘発を続けるため、州政府では、消費者にスパムメールのサンプルをオンラインで送付するように促している。早速、私も何通か提出した。
しかし、スパムの95%がカリフォルニア州以外から発進されており、州の法律だけでは対処できない。グローバルな媒体であるインターネットの規制は、国の法律でも無理である。
現にアメリカでは、中国や韓国などアジアからのスパムの増加が問題になっている。たしかに私の元にも中国からの広告メールが増えている。中国語で書かれたものも多く、中国語のメールを送られても読めないのでまったくの無駄メールなのだが…
対策として、アメリカでは、アジアからのメールをすべて遮断するシステム管理者が増えている。つまり、アジアのサーバを利用する一般ユーザは、アメリカにいる人にメールを届けられないということだ。こうした動きはヨーロッパでも広がっている。
しかし、こうした動きに反対の声もあがっている。「一部のスパム業者のために、一定の国をメールコミュニケーションから排除してもよいものか?」というものだ。そもそも地球の反対側にいる人と自由に迅速にコミュニケートできるところがEメールの優れたところだ。
しかもスパム業者の多くがアメリカ在住であり、セキュリティが完備していない中国などのメールサーバを悪用している場合が多いのである。しかし、欧米のISPは、「アジアのISPはスパムに対し何ら対策を講じていない」とその態勢を非難する。
グローバルなコミュニケーション媒体から切り離される危機に扮する中国では、中国からのメールをすべて遮断する西側のシステム管理者を批判する一方、スパムを違法とする新たな法律を求める声もあるという。
スパムは、今や、Eメールというコミュニケーション手段自体を脅かしている。
有元美津世/東京新聞・中日新聞「アメリカ便り」2002年11月掲載
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