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昨年、利用しているCATV会社から、最悪の事態に備えてメールは毎日ダウンロードし、ダイヤルアップ接続ができるようにしておくようにとの連絡が届いた。
このCATV会社は、10月に倒産したエキサイト@ホーム(日本では営業中)の高速インターネットサービスを利用している。倒産後、同社とインターネットサービスの継続に向けて協議をしてきたが、結局、ユーザーを自社のネットワークに移す2月末までの3ヶ月間、エキサイト@ホームに料金を支払うということで合意に達した。サービスは支障なく続行されるというメールが届き、私もホッとした。
エキサイト@ホームの主要株主であるAT&Tが、同社のケーブル関連資産を3億ドル以上で買収するという合意を撤回したため、AT&Tの85万人のケーブルユーザーは、突然、インターネットサービスが停止される羽目となった。サンフランシスコ郊外に住む私の知人もその一人で、過去2ヶ月で2度、メールアドレスが変わった。
アメリカでは、昨年、DSLプロバイダが次々につぶれ、新規参入組は姿を消してしまった。ブロードバンドではケーブルのユーザーが一番多く、ブロードバンドの伸びはケーブルによって支えられてきた。しかし、エキサイト@ホームの倒産とそれに伴うゴタゴタで、今後の伸びにかげりが見え始めた。
ブロードバンドユーザー全体の伸びも、過去8四半期低下を続けている。ユーザー数は、2001年9月末時点で1000万人、オンライン世帯の16%に達したが、第3四半期の伸び率は14.2%に鈍化した。
ブロードバンドと騒がれるわりには、私の回りでも自宅で利用している人は少ない。私の友人知人にはエンジニアなどIT職が多いが、それでも利用者は少数派だ。皆、職場では高速インターネットが使えるので、自分で月50ドルも払って利用するまでの価値はないということなのだ。
こうしてブロードバンドの成長が期待はずれの中、電話会社が政府に泣きついた。現在、ブロードバンドを巡り、市場ではなく、議会で大きなバトルが繰り広げられている。この話は次回に…。
有元美津世/東京新聞・中日新聞「アメリカ便り」2002年1月掲載
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