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4月の株価暴落後、アメリカではeビジネスが次々につぶれている。多くのeビジネスは資産も負債もないため、倒産手続きをする必要もなく、ウエブサイトを閉じて静かに消えていくだけだ。
今年に入りアマゾンを含む主要サイトによるレイオフも相次ぎ、さらには有名サイトの監査法人が、年次報告書に「同社の存続は危ぶまれる」と警告した。
有名B2C(消費者向け)サイトは確かに売上を伸ばしている。しかし、同時に赤字も膨らんでいるのだ。アマゾン・コムの累積赤字は10億ドルを超えている。オンラインストアには、利益はもちろんのこと、粗利すらマイナスのところもある。実際、オンラインストアの3分の1が、いつ黒字に転換できるかわからないという。
「儲かっていないのに、eビジネスはどうやって商売を続けているのか?」と思うのも、当然だが、利益を出さなくても会社が存続しているのは、将来の可能性にかけたベンチャーキャピタルや、株式を公開して一般市場から資金を調達できたからだ。もちろん、ベンチャーキャピタルも、半年ごとにお金をせびりにくるeビジネスに資金を提供していたのは、株式公開後、株式市場でキャピタルゲインを狙えたからだ。
南カリフォルニアのeビジネスで働く知人に、「お宅の収入モデルは何?」と聞いたところ、「株」という返事が返ってきた。その正直な答えに、思わず笑ってしまったが、彼の言う通り、多くのeビジネスの本当の収入モデルは、キャピタルゲインなのだ。彼らの多くが、そもそもIPOや買収されることを目的として会社を立ち上げており、会社を育てようなどという気は毛頭ない。
しかし、これからはeビジネスにも利益性が求められる。従来の経営ルールに乗っ取った健全なeビジネスが育つのは、これからといえるだろう。
有元美津世/東京新聞・中日新聞「電脳人」2000年7月20日号掲載
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